戦略系コンサルテイング会社の選び方や料金相場を徹底解説!おすすめのコンサル会社15選
戦略系コンサルティング会社の活用を検討する際、どのように会社選びをすればいいか分からないという経営者や事業責任者は少なくありません。実際、コンサルテイングのような無形サービスは見極めが非常に難しく、選定に苦労されるケースは多々あります。この記事では、戦略系コンサルを活用するメリット、選び方、費用の相場を解説し、実績豊富なコンサルティング会社を15社ご紹介します。
戦略系コンサルティングファームとは?
戦略系コンサルティングファームとは、クライアント企業の課題を経営者視点で特定し、解決に導く支援をおこなうコンサルティング会社です。具体的には、企業の経営課題や事業課題に対して、戦略や施策などを立案します。コンサル会社によっては、実行プロセスの策定と実行支援までおこなっています。
戦略系コンサルは企業の方向性を決める重大な役割を担っているため、優秀な人材が揃っています。実際にコンサルティングをする人を「コンサルタント」と呼びます。コンサルタントはロジカルシンキングとベストプラクティスに基づいた分析力で、クライアント企業の課題解決に貢献します。
戦略系コンサルティング会社は「戦コン」と呼ばれており、特に世界的にも有名なマッキンゼー・アンド・カンパニー、ベイン・アンド・カンパニー、ボストンコンサルティング グループの3大戦略系コンサルティングファームは、それぞれの社名の頭文字を取って「MBB」と称されています。MBB以外の戦略系コンサルとしては、外資系ではA.Tカーニー、日系ではドリームインキュベータなどがあります。
さらに昨今は、中小企業向けにサービスを展開している戦略系コンサル会社や、医療やITなど特定業界に対して高い専門性を持つ戦略系コンサル会社が増えてきています。また、テレワークの浸透で個人事業主としてコンサルティングを始める人も出てきています。
戦略系コンサルに依頼するメリット
戦略系コンサルに依頼するメリットは、自社の経営課題や事業課題を「社外の知見」を入れながら、「スピード」を上げて解決できることです。具体的には以下の4つがメリットとして挙げられます。
1. 高い専門性を持ったリソースを確保し、社外の知見が得られる
コンサル会社には、それまで関わってきた企業や業界の課題解決ノウハウが蓄積されています。コンサル会社を活用することで、インターネットや書籍で調べても知ることのできない様々な成功事例や失敗事例を基にした、コンサル会社独自の知見を得られます。自社とは異なる視点、感性、価値観で知見を共有してくれるので、近しい業界の知見だけではなく、今まで関連性がないと思い込んでいた業界の知見も得ることができます。
また、新規事業を始める時は、業界に関する情報収集から始めなければなりません。業界に精通しているコンサルテイング会社のサポートがあれば、効率的に市場調査や業界特性の把握が可能となります。
2. 質の高い調査・分析結果を得られる
効率よく情報を調査収集することは容易ではありません。調査を始める前にはリサーチ設計が必要です。リサーチ設定では調査目的を設定し、調査で答えるべき論点を整理し、仮説を立てます。そして得られた調査結果を分析し、示唆出しをします。
調査に慣れていない人の場合、十分なリサーチ設計をせずに情報収集をおこなってしまうため、「長時間調べたけれど、役に立ちそうな情報は見つかりませんでした」という結果になりかねません。あるいは、「情報はたくさん集められたが、それらが何を示唆しているか分からない」ということもあるでしょう。しかし、コンサル会社を利用すれば、効率よく課題解決に役立つ、質の高い調査・分析結果を得ることができます。
3. スピーディにプロジェクトを進められる
コンサル会社を活用してコンサルタントをプロジェクトに参画させることで、課題の特定から戦略立案、打ち手の検討、施策の実施までスムーズに、そして着実に進めることができます。スピードが増す理由は、コンサル会社が保有している経験、ノウハウ、情報収集力で効率よくプロジェクトを進められることはもちろん、コンサルタントが全体スケジュールの管理やネクストアクションを明示してくれるため、プロジェクト進行の滞りを防ぐことができます。
4. 精度の高い効果検証を基にPDCAサイクルを回せる
コンサル会社では、独自の手法で施策の効果検証を実施します。自社だけで取り組むと、忙しくて効果検証が後回しになったり、検証精度が甘くなってしまったりすることがあります。第三者が入ることで、施策実施から効果検証まで間を空けずに、正確に検証結果を得られます。また、その結果を基に、どのような改善をおこなうべきか提案がなされるため、PDCAサイクルをしっかりと回せるようになるメリットがあります。
戦略系コンサルの選び方
戦略系コンサルのメリットを最大化させるためには、コンサル会社の選定が重要です。会社の知名度だけで選んでしまうと、依頼内容に対応できない、そもそも得意領域ではないなどトラブルが発生してしまいます。このような事態が起きてしまうと、コンサル会社の選定からやり直しになってしまいかねません。コンサル会社選びで失敗しないために、選定のポイントを3点ご紹介します。
1. コンサル会社が専門としている領域が依頼内容とマッチしているか
コンサル会社はすべての業界や課題に対応できるとは限りません。コンサル会社によって得意や専門が異なるため、ウェブサイト、会社資料、事例などで情報収集をして、自社の依頼内容とマッチしているか確認しましょう。ウェブサイトや資料には掲載されていない情報もあるため、アポイントを取って実際に話を聞いてみることをおすすめします。
2. 期待しているアウトプットや支援を提供してくれるか
コンサル会社によっては戦略や施策の立案までをおこなっていたり、施策の実施支援までおこなっていたりと、サービスの幅が異なります。コンサルタントに何をしてもらいたいのか、どこまで支援が必要なのか、自社の課題とリソースを鑑みてコンサル会社を選びましょう。また、期待するアウトプットを出せるかどうか、課題を解決できるかどうかについては、コンサルタントの経験と力量にかかっています。コンサル会社の知名度だけではなく、依頼した際に担当となるコンサルタントの実績や提案の具体性についても、依頼前に確認しておきましょう。
戦略系コンサルの契約形態と費用相場
コンサル費用は企業が抱えている課題、支援が必要な業務、業種、規模によって異なります。そのため、一概に戦略系コンサルなら〇〇万円と言えません。しかし、契約形態と費用の仕組みについて知っておくと、おおよそのコンサル費用が見えてきます。
戦略系コンサルの契約形態
1. 時間契約
コンサルタントが稼働した時間に応じて報酬が発生する契約形態を「時間契約」と呼びます。短期間のプロジェクトや単発の案件など、スポットコンサルで用いられることの多い契約形態です。コンサルタントの1時間あたりの報酬単価は、コンサルタントの実力、経験、スキルに応じて変わります。
【時間契約の費用相場】
- ミニマム 5,000円/1時間
- コンサルタントのスキルレベルによっては10万円程度になる場合もある
2. プロジェクト型契約
特定の経営課題、事業課題を解決するために立ち上げられたプロジェクトにコンサルタントが参画する契約を「プロジェクト型契約」と呼びます。プロジェクトの規模やクライアント企業側の人数によって、参画するコンサルタントの人数が変わります。一般的にはプロジェクト型契約も時間契約に基づく報酬になることが多いのが特徴で、ITコンサルタントで採用されるケースが多いです。
【プロジェクト型契約の費用相場】
- IT導入の支援のみ:10~30万円/月
- 戦略立案から導入支援:50~100万円/月
3. 顧問契約(アドバイザリー契約)
毎月定額の報酬を支払い、中長期に渡って経営課題についてコンサルタントからアドバイスをもらう契約を「顧問契約(アドバイザリー契約)」と呼びます。月1〜2回の面談、電話やメールによる相談でクライアント企業を支援します。契約は1年ごとに更新していくスタイルが多いのが特徴です。
【顧問契約の費用相場】
- 月1~2回の訪問やアドバイス:20~50万円/月
4. 成果報酬契約
コンサルテーションの結果で得られた成果から、事前に決めておいた報酬を得る契約を「成果報酬契約」と呼びます。戦略系コンサルでは採用される契約形態ではありませんが、M&A案件や営業代行など、成果が分かりやすい形で出る課題に対して採用されます。
【成果報酬契約の費用相場】
- 売上の〇%分、新規登録顧客の人数×〇万円 など
支援実績多数!おすすめの戦略系コンサル15選
ここまで、戦略系コンサルを活用するメリット、選定のポイント、費用の相場を解説してきました。ここからは「外資系の戦略系コンサル」、「日系の戦略系コンサル」、「中小企業向け/専門コンサル」に分けて、おすすめのコンサル会社を15社ご紹介していきます。
外資系の戦略系コンサル一覧
1. マッキンゼー・アンド・カンパニー
マッキンゼー・アンド・カンパニーはあらゆる業界に対応でき、国内上位30社の約8割にコンサルティングサービスを提供している、世界的に有名な戦略系コンサルです。戦略系の案件に強みを持っていますが、最近は実行支援も手掛けています。IT系の案件を扱う、デジタル・マッキンゼーを設立し、支援の幅を拡大しています。
会社サイト:https://www.mckinsey.com/jp/overview/
2. ベイン・アンド・カンパニー
ベイン・アンド・カンパニーは「徹底的な結果主義」を掲げており、コンサルタントは「具体的に目に見える成果を出す」「クライアントに変革をもたらす」という目標で動いています。そのため、他の戦略系コンサルよりもクライアント企業に厳しい要求をする場面もあります。戦略案件の他に、M&A支援も扱っています。
会社サイト:https://www.bain.com/ja/
3. ボストン コンサルティング グループ(BCG)
ボストン コンサルティング グループは、日本での支援実績が長く、国内最大規模のクライアント数を抱えています。日本流にカスタマイズした方法でコンサルティングを実施しているため、日本企業からの信頼が厚い点が特徴です。昨今は戦略策定だけではなく、実行支援にも力を入れています。また、BCG VenturesやBCG Gammaといったデジタル事業の立ち上げやデータサイエンスを扱うグループも発足し、支援の幅を広げています。
会社サイト:https://www.bcg.com/ja-jp/
4. A.T.カーニー
A.T.カーニーは、戦略、オペレーション、IT導入まで幅広く業務改善のコンサルティングを手掛けているコンサル会社です。「目に見える成果」の実現にこだわっており、クライアント企業との密接な協同作業を強みとしています。金融、通信、ハイテク、自動車、消費財・小売をはじめとする幅広い分野のコンサル実績を持っています。
会社サイト:https://www.jp.kearney.com/
国内の戦略系コンサル一覧
1. ドリームインキュベータ
ドリームインキュベータは、コンサルティング事業を「ビジネスプロデュース」と呼んでいます。新規事業の立ち上げを支援する「事業創造支援」、既存事業の経営戦略や事業戦略、M&Aなどを支援する「トランスフォーメーション・成長支援」、行政が民間企業のノウハウと民間資金を活用して社会の課題解決を図る「ソーシャルインパクトボンド(SIB)」の3領域を軸に事業を展開しています。また、人材育成やタレントマネジメントなど、戦略人事もサポート可能。
会社サイト:https://www.dreamincubator.co.jp/
2. コーポレイト ディレクション(CDI)
コーポレイト ディレクション(CDI)は、ボストン コンサルティング グループ出身のコンサルタントによって設立された、国内初の独立系経営戦略コンサル会社です。欧米の経営戦略を日本企業の経営に融合させることをテーマにコンサルティングをおこなっている点が特徴。グループとして、IT分野に特化したCDIソリューションズ、医療や病院などのヘルスケア業界に特化したCDIメディカルを抱えています。中国、ベトナム、シンガポールにも支店を持ち、日本だけではなくアジア全体へ活躍の場を広げています。
会社サイト:https://www.cdi-japan.co.jp/
3. 経営共創基盤(IGPI)
経営共創基盤は、事業と財務、一体型の成長支援サービスに強みを持つコンサル会社です。クライアント企業へ人材を投入し、ハンズオン型・リスク共有型のサービスを提供しています。経営における様々な局面で「本当に役に立つ」ことをミッションとし、有名コンサル出身者、金融機関出身者、弁護士・会計士などの専門家が、プロジェクトベースでチームを組んでコンサルティングをおこないます。
会社サイト:https://www.igpi.co.jp/
IT系の新規事業戦略コンサル
1. Airz Consulting
Airz ConsultingはSaaS型事業の戦略立案と施策実行に強みを持っている、伴走型の戦略系コンサル会社です。事業戦略の立案からマーケティング戦略、営業戦略まで、SaaSに精通したコンサルタントが支援し、クライアント企業と共にリード獲得からLTVの最大化を目指します。有名SaaS企業の出身者がコンサルタントとして多数所属しており、ITスタートアップの立ち上げ、大手〜中堅企業の新規事業の立ち上げなど、様々なコンサル実績を持っています。
会社サイト:https://consulting.airz.co.jp/
2. IBM コンサルティング
日本最大規模のコンピュータ関連会社であるIBMは、戦略コンサルティング事業も手掛けています。IBMがこれまで培ってきたグローバルなIT、テクノロジーの知見を活かした事業戦略の立案や業務改善に強みを持っています。コンサルタントとして、研究所、官庁、国際機関出身者が集まっている点が特徴です。
会社サイト:https://www.ibm.com/services/jp-ja/strategy/
3. アクセンチュア
アクセンチュアは世界50カ国以上に50万人以上の社員を持つ世界最大級のコンサル会社です。グローバルネットワークを活かした海外戦略立案、大規模M&A案件に力を入れており、保険、小売、エネルギー、航空宇宙、防衛産業まで幅広い業界のコンサル実績を持っています。また、戦略だけではなく、IT導入や業務改革も得意としています。その他、スマートグリッド・スマートシティなど環境系のプロジェクトも支援しています。
会社サイト:https://www.accenture.com/jp-ja
4. シグマクシス
シグマクシスは、三菱商事と投資ファンドのRHJインターナショナルの共同出資によって設立されたコンサル会社です。DX(デジタルトランスフォーメーション)を軸としながら、パートナー企業とのコラボレーションなどによる新規事業開発や事業投資もおこなっています。最大の特徴は、契約形態が時間契約ではなく成功報酬型である点です。そのため、成果が出るまで徹底的にクライアント企業を支援します。
会社サイト:https://www.sigmaxyz.com/
中小企業向けコンサル/専門コンサル一覧
1. 船井総合研究所(船井総研)
船井総研には700名以上のコンサルタントが在籍し、大企業から中小企業まで、あらゆる業種業界に経営コンサルティングやナレッジシェアを提供しています。船井総研の特徴として、企業の成長段階に応じてコンサルティング内容を変える点が挙げられ、成長初期段階の企業には成功事例のあるビジネスモデルやソリューションの導入を提案し、中堅以上の企業には専門のコンサルティングチームを組成し、オーダーメイドのプログラムを提供しています。
会社サイト:https://www.funaisoken.co.jp/
2. タナベ経営
タナベ経営はチームコンサルティングというコンサルティングスタイルを採用しています。クライアント企業の課題に合わせて「ドメイン(業種・事業領域)× コーポレートファイナンス・BPR・HR・DX・M&A・マーケティング × リージョン(地域)」の視点から複数名の専門コンサルタントを選定してチームを作り、課題解決を図ります。非常に専門性の高い知見が得られるのが特徴です。
会社サイト:https://www.tanabekeiei.co.jp/
3. LiBコンサルティング(リブ・コンサルティング)
LiBコンサルティングは、国内コンサル会社にて史上最年少役員を務めた関氏が設立した、中堅・ベンチャー企業向けのコンサル会社です。「”100年後の世界を良くする会社”を増やす」をミッションに、経営戦略からマーケティング戦略、営業・販売戦略、生産・オペレーション、財務、人事、ITまで幅広い領域をカバーしています。その中でも特に売上向上に繋がるコンサルティングを得意としています。
会社サイト:https://www.libcon.co.jp/
4. Pro-d-use
Pro-d-useは中小・ベンチャー企業に特化した、ハンズオン(常駐)型の総合サービスを提供しているコンサル会社です。新規事業やサービスの収益化、事業承継、事業領域の転換、事業や組織の再生など、中小企業やベンチャー企業の成長や挑戦を支援する独自性の強いサービスが特徴です。既存の成功パターンにはめずに、クライアント企業の特性と現状に合った戦略と施策を提案します。
会社サイト:https://pro-d-use.jp/
戦略系コンサルを活用してビジネスに変革を!
戦略系コンサルと言っても、会社によって得意領域やコンサルテイングスタイルが異なります。また、多くの戦略系コンサルが経営戦略や事業戦略の立案だけではなく、マーケティング支援やIT導入支援なども手掛けています。今回の記事を参考に、自社に合ったコンサル会社を見極めていただければ幸いです。
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